車両カタログ(17m通勤型)


 

昭和28年6月に行われた車両称号規定の大改正で17m車は10系の系列に統合され、3扉ロングシート車については片運転台車がクモハ11形、両運転台車がクモハ12形、制御車がクハ16形となりました。(他にモハ10形、サハ17形、クハニ19形なども在籍)
これらは、昭和元年~3年に初の鋼製車として製造されたW屋根の旧30系グループ、昭和4年~6年製で普通屋根に改良された旧31系グループ、昭和9年~17年に木造車の鋼体化名義で登場した旧50系グループを統合したものですが、系列が異なるため車体形状もそれぞれ異なっておりクモハ12形を除いて旧系列別に100位の番台で区分されていました。
なお、その他、国鉄廃車後に私鉄に譲渡された17m車(一部い20m車を含む)も掲載いたしました。

 



クモハ11形

車体長17m3扉ロングシート車片運転台のクモハ11形は、昭和28年の形式称号改正によって、旧30系モハ30を100~、旧31系モハ31を200~、40系旧モハ33形を300~、旧50系モハ50を400~としたものです。


クモハ11123

昭49/8可部(昭52/1廃車)

クモハ11244

昭49/4矢向(昭55/12廃車)

クモハ11の100台(100~161)は昭和元~3年製の旧モハ30形です。国鉄初の半鋼製車で製造時はW屋根でしたが、戦後の更新修繕でシングル屋根化されました。写真の123は昭和元年製、晩年の改造で前面リベットのない異端車でした。

200台(200~270)は昭和4~6年製旧31系モハ31形です。モハ30と異なり当初からシングル屋根で、窓も大きくなっています。更新修繕で運転台側雨樋は曲線状に改造されましたが貫通路側雨樋は製造時の直線のままでした。

 

クモハ11307

昭46/3弁天橋(昭48/11廃車)

クモハ11427

昭45/9弁天橋(昭49/11廃車)

300台(300~307)は20m3扉ロングシートの40系に準じて製造された旧モハ33形からの改造車。従ってクモハ11形のうち、このグループだけ台車は40系の標準であるDT12です。当初片運転台のモハ33形は2両のみでしたが後に9両が両運転台式モハ34形→モハ33形に改造されています。写真は昭和8年製のモハ34形からの改番車です。

400台(401~517)は昭和9~17年に木造車を鋼体化改造した旧モハ50形です。車体は写真左の300台に似ていますが、連結寄りの客窓幅が狭く台車もDT10です。


車両リスト

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クモハ11100(モハ30080)
昭45年9月 弁天橋

クモハ11116(モハ30056)
昭46年3月 弁天橋

クモハ11117(モハ30123)
昭50年3月 横川

クモハ11123(モハ30075)
昭50年3月 横川

クモハ11205(モハ31007)
昭50年3月 横川

クモハ11207(モハ31009)
昭45年9月 弁天橋

クモハ11211(モハ31013)
昭50年3月 横川

クモハ11222(モハ31058)
昭46年3月 弁天橋

クモハ11244(モハ31072)
昭50年2月 川崎新町

クモハ11248(モハ31076)
昭50年3月 矢向

クモハ11270(モハ31102)
昭50年2月 中原

クモハ11307(モハ34026)
昭45年9月 弁天橋

クモハ11405(モハ50003)
昭49年8月 横川

クモハ11427(モハ50025)
昭45年9月 弁天橋

クモハ11509(モハ50127)
昭45年9月 弁天橋


クモハ12形

両運転台式のクモハ12形もクモハ11形と同様、旧30系、旧31系、旧50系などからの改造/改番車です。当初から両運転台車として製造されたものは少なく閑散線区での単行運転や電車区の事業用などのため片運転台車からの改造車が多くなっています。


クモハ12001

昭55/4富士(昭58/2廃車)

クモハ12017

昭49/8横川(昭51/11廃車)

クモハ11300台と同仕様で、40系の17m両運転台車である旧モハ34形です。モハ34形は26両製造されましたが、戦災廃車や片運転台化→モハ33形、荷物電車への改造などでわずか4両のみがクモハ12形000~003となりました。写真は沼津機関区で事業用となっていたものですが、更新修繕後も製造時の仕様である丸管の縦雨樋、2桁運行窓、側面幕板部の行先表示窓が残っていました。また第2位側屋根に大糸線時代の霜取りパンタグラフを載せていた名残りがみられます。

010~027は旧モハ31形を両運転台化改造したグループです。改造時期によって細部が異なりましたが、写真は前面雨樋が原形の直線のままで、運行窓も付いておらず旧モハ31形の面影が残っていました。

 

クモハ12021

昭50/3横川(昭51/5廃車)

クモハ12031

昭49/8横川(昭52/1廃車)

右上と同じグループですが、019~は増設運転台側の貫通扉が改造前の800ミリ横引き戸のまま(標準は700ミリの開き戸)です。増設運転台側の雨樋は直線(原形)タイプのほか円弧状に改造された車もあります。写真の車は乗務員扉高さが標準より低くなっています。

030~032は旧モハ50形改番のクモハ11400~を両運転台化改造したグループです。本車のみ写真反対側の既設運転台側が非貫通化改造されていました。

 

クモハ12032

昭49/8横川(昭51/5廃車)

クモハ12040

昭51/2陸前原の町(昭57/12廃車)

031と同時期に同工場(幡生)で改造されていますが、増設運転台側の窓寸法や乗務員扉の高さが異なっています。

クモハ11100~からの改造は本車だけで、末期は陸前原の町区の事業用として使われました。なお既設運転台側は非貫通でクモハ11100~と同じ顔つきです。

 

クモハ12053

昭49/4武蔵中原(昭62/4JRへ)

050~055も旧モハ31形からの改造ですが、010~027と異なりクモハ11200~への改番を経てからの改造です。増設側運転台はすべて半室式で雨樋は直線のまま、運転台直後の客窓が廃止されるなど細部の仕様が異なっています。


車両リスト

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クモハ12001(モハ34005)
昭50年3月 沼津

クモハ12013(モハ31050)
昭50年2月 鶴見

クモハ12016(モハ31059)
昭50年3月 中原

クモハ12017(モハ31056)
昭50年3月 横川

クモハ12018(モハ31067)
昭53年7月 横浜

クモハ12021(モハ31101)
昭50年3月 横川

クモハ12027(モハ31095)
昭49年7月 宇部管

クモハ12031(モハ50110)
昭49年8月 横川

クモハ12032(モハ50099)
昭49年8月 横川

クモハ12040(モハ30155)
昭51年2月 陸前原ノ町

クモハ12051(モハ31001)
昭46年4月 大川

クモハ12052(モハ31018)
昭50年2月 弁天橋

クモハ12053(モハ31088)
昭53年9月 大川

クモハ12054(モハ31074)
昭53年7月 横浜

クモハ12055(モハ31092)
昭50年3月 横川



クハ16形

片運転台の制御車です。やはり形式称号改正によって旧形式別に番号区分されていました。


クハ16007

昭50/3矢向(昭56/3廃車)

クハ16211

昭49/4矢向(昭56/3廃車)

000~015は旧31系クハ38形からの改番車で台車はTR23となっています。

200台(200~264)はW屋根の旧30系モハ30形の電装を解除しクハ化したグループです。一旦クハ16100~に付番された後200台に再改番されました。なお同様にモハ31形を電装解除したものがクハ16300~304に、モハ50形からの改造車がクハ16600~607になりました。

 

クハ16532

昭46/3弁天橋(昭49/1廃車)

400台(400~563)はクモハ11形400~と同様、木造車を鋼体化改造した旧クハ65形の改番車です。写真は一時期2/3等合造車クロハ16800~となっていた車で、車内仕切のあった部分にはベンチレータがついていません。


車両リスト

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クハ16003(クハ38007)
昭50年3月 中原

クハ16006(クハ38018)
昭48年4月 川崎新町

クハ16007(クハ38011)
昭50年3月 矢向

クハ16211(モハ30121)
昭50年2月 川崎新町

クハ16215(モハ30023)
昭50年3月 中原

クハ16255(モハ30181)
昭46年4月 鶴見小野

クハ16436(クハ65086)
昭50年3月 横川

クハ16453(クハ65071)
昭46年3月 青梅

クハ16472(クハ65168)
昭50年3月 横川

クハ16477(クハ65101)
昭50年3月 横川

クハ16479(クハ65105)
昭46年3月 弁天橋

クハ16489(クハ65115)
昭50年3月 横川

クハ16501(クハ65133)
昭49年8月 横川

クハ16507(クハ65145)
昭49年8月 可部

クハ16511(クハ65151)
昭50年3月 横川

クハ16532(クハ65156)
昭46年3月 弁天橋

クハ16552(クハ65218)
昭45年9月 弁天橋



私鉄譲渡車その他

国鉄での廃車後、私鉄に譲渡された車達を紹介します。私鉄の線路事情から17m車が主体でしたので、本ページでとりあげることにいたしました。私鉄譲渡車といっても、国鉄時代の形態を有したまま使用された正統派の車だけでなく、払い下げ後に更新されて国鉄車の面影が残っていない車、さらには一見払い下げ車風ですが実はもどきといったような車まで含めて掲載しています。なお( )書きの旧車号については、全編にわたり原則として製造時の番号としていますが、この欄のみ国鉄廃車時の番号といたしました。


クハニ19形

伊豆箱根鉄道サハ83(昭59/2)

サハ17210

弘南鉄道サハ1700(昭51/8)

仙石線、飯田線用に14両のクハニ19形がクハ16200~とクハ16400~などから改造されています。写真はクハ16200~の前半室を荷物室化してクハニ19形になっていた車で伊豆箱根鉄道に払い下げられた後、写真のように中間車化改造されたものです。

旧31系のサハ39形からの改番車がサハ17形200~222となりました。写真の車は昭45/2の廃車後、弘南鉄道で使用されました。
なお、サハ17形は他にも旧30系のサハ36形からの改番車としてサハ17100~127、旧50系のサハ75形/クハ65形からの改番車としてサハ17300~325が在籍しました。

 

クモハ14007

富士急行モハ7031(昭57/10)

横須賀線用として2扉クロスシートを装備した旧32系モハ32形をクモハ14形に改番したものです。45両製造され末期は24両が身延線用に屋根全体を低く改造しクモハ14800~になりましたが、原形屋根形状のまま昭44/6に廃車された2両が富士急行で再起しています。写真の車は雨樋が原形直線のスタイルを保持したままの元クモハ14007です。



車両リスト

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弘南鉄道

国電タイプのうち西武経由で入線した一部の車はベンチレータや窓サッシが異なります。また元東急の戦災復旧車には種車が木造客車である車もありましたが掲載対象外としました。


モハ1120(クモハ11124)
昭51年8月 平賀

モハ1121(クモハ11409)
昭51年8月 平賀

モハ1122(モハ50058→西武)
昭52年8月 平賀
元西武311系モハ328

クハ1610(クハ16222)
昭51年8月 平賀

クハ1611(クハ16528)
昭52年8月 平賀

クハ1612(クハ65003→西武)
昭52年8月 平賀
元西武311系クハ1319

クハ1613(クハ16548)
昭51年8月 平賀

クハ1614(クハ16449)
昭51年8月 平賀

サハ1700(サハ17210)
昭52年8月 平賀

デハ3606(クハ65096→東急)
昭51年8月 平賀
後にモハ3613に改番

モハ3612(モハ30037→東急)
昭52年8月 平賀



栗原電鉄

日立電鉄

相模鉄道

上毛電鉄


栗原M171(クモハ11477→西武)
昭58年8月 若柳
西武371系(クモハ376)

栗原C171
(クモハ11435→西武)
昭58年8月 若柳
西武371系(クモハ375)

日立クハ2504(相鉄2506)
昭55年5月 鮎川
国鉄旧モハ30形等を更新した相模鉄道2000系。ただ本車は青梅鉄道車の改造。

相鉄モハ2022(クモハ11054)
平5年10月 犬吠
レストランに転用された車。台車付きですが床下機器類はありません

上毛デハ222(クモハ11214)
昭52年4月 大胡

上毛デハ224(クモハ11444)
昭52年4月 大胡

上毛クハ771(クハ16259)
昭52年4月 大胡
撮影が間に合いませんでした

クハ773(クハ16529)
昭52年4月 大胡



東武鉄道

20m車の払い下げもありましたが、車体更新で国鉄車の面影はありません。


クハ451(モハ30021)
昭45年9月 柏
払下げ先は東武ではなく東急でモハ3611になったという説もあります

サハ360(クハ55048)
昭56年1月 坂戸
車体更新で7300系の仲間となりました。

クハ361(モハ60054)
昭54年2月 朝霞

サハ362(モハ60019)
昭54年2月 朝霞

サハ363(サハ57051)
昭54年2月 朝霞

番号不明(東武モハ63形)
昭46年8月 西新井工場
7300系への更新で不要になった車体が作業所に。

番号不明(東武モハ63形)
昭52年12月 西新井工場
東武63形は国鉄モハ63形と同型車。



西武鉄道

大井川鉄道

小田急電鉄

東急電鉄


西武371系(番号不明)
昭48年4月 萩山
戦災復旧車の311系と、国鉄払下げ車そのものの371系など多くの国電タイプが存在したのは有名です。

西武モニ4(クモハ338)
昭50年1月 所沢

小田急1800系(番号不明)
昭47年1月 相模大野
国鉄モハ63形と同型車ですが更新されて全く異なる形態になっています。

東急デハ3613(モハ40025)
昭48年4月 蒲田
東急の戦災復旧車。国鉄車の面影はありません。

東急クハ3772(クハ65147)
昭61年8月 上田原
上田交通にて撮影

大井川モハ311(クモハ11477)
昭53年3月 千頭
西武クモハ376→クモハ374を経て昭和50年に大井川に入線。晩年は2扉車に改造されています。

大井川モハ301(モハ1035)
昭53年3月 千頭
木造国電の払下げ車です。



京成電鉄  新京成電鉄

京成電鉄で行った更新や台車交換で国鉄車の面影はありません。京成電鉄2000形は18両中12両が新京成電鉄に譲渡されました。


クハ2003(クハ65069)
昭49年11月 京成津田沼
新京成ではクハ2007と改番。

クハ2004(クハ65119)
昭48年6月 京成津田沼

クハ2005(クハ65097)
昭46年5月 五香

クハ2006(クハ65038)
昭49年4月 初富

クハ2008(クハ65062)
昭48年6月 京成津田沼

クハ2009(クハ65096)
昭45年12月 菅野

クハ2011(モハ50011)
昭51年9月 五香

クハ2013(サハ39037)
昭48年6月 初富

クハ2014(モハ30015)
昭49年4月 初富

クハ2016(モハ31021)
昭48年6月 初富

クハ2018(モハ30???)
昭46年5月 五香



富士急行

クモハ14形を購入した7031と7032はクロスシートのまま使用され人気がありました。


モハ7031(クモハ14007)
昭57年10月 河口湖

モハ7032(クモハ14009)
昭57年10月 大月

モハ7033(クモハ12050)
昭57年10月 大月
元クモハ12形ですが片運転台化されています。

クハ7061(クハ16425)
昭57年10月 河口湖

クハ7062(クハ16467)
昭57年10月 河口湖

クハ7063(クハ16013)
昭57年10月 大月



伊豆箱根鉄道

多くの国鉄払い下げ車のなかには20m車も含まれていましたが、大雄山線は17m車だけの配置でした。。


モハ46(モハ11000)
昭46年8月 大雄山
クモハ11形100番台のタイプですが屋根布押さえ位置が低く印象が異なります。

モハ51(木造サハ25004→西武)
昭59年3月 大雄山
元西武311系クハ1325

モハ57(モハ30031)
昭52年8月 大場

モハ59(モハ50117)
昭52年8月 大場

モハ64(クハ16452)
昭59年3月 大雄山

モハ65(クハ16491)
昭52年8月 大雄山

モハ66(クモハ12000)
昭59年3月 大雄山
台車はDT10に交換されています。

クハ71(サハ48013)
昭52年8月 大場
20m車。こちらも台車は履き替えています

サハ81(木造サハ25146→西武)
昭59年3月 大雄山
元西武311系クハ1312

サハ83(クハニ19003)
昭59年3月 大雄山

モハ152(モハ50108)
昭46年8月 大雄山

モハ153(クモハ11499)
昭50年3月 大雄山

モハ154(クハ16561)
昭59年3月 大雄山

モハ155(クハ65126)
昭46年8月 大雄山
昭49年に中間車化されました。

モハ156(クモハ11462)
昭59年3月 大雄山

モハ161(クモハ11471→相鉄)
昭50年3月 大雄山
元相鉄モハ2025

モハ162(モハ30133→相鉄)
昭50年3月 大雄山
元相鉄モハ2006

モハ164(モハ31066→相鉄)
昭59年3月 大雄山
元相鉄モハ2007

サハ182(クハ16525)
昭59年3月 大雄山

クハ183(クハニ19005)
昭59年3月 大雄山

クハ186(クモハ11467→相鉄)
昭59年3月 大雄山
元相鉄モハ2026



水島臨海鉄道

気動車化を計画し購入したと言われますが、未改造のまま解体されたようです。


クハ16418
昭50年8月 倉敷市
所属標記は「広ウヘ」

クハ16428
昭50年8月 倉敷市
所属標記は「中ウヘ」